Global Business Guide Indonesia

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Nagasakti Kurnia Textile Mills | Mr Alexander Foe
[Interviewe]

「国際的な舞台では多くのビジネスチャンスがありますよ。特に今は中国が人件費の高騰で繊維工場がどんどん閉鎖されていますから。」

取締役社長、アレクサンダー・フォー氏

Nagasakti Kurnia 繊維工業は、インドネシアの主要な繊維メーカーとして長い歴史を持っていますが、会社の背景と今後の戦略について教えていただけないでしょうか?

当社は繊維産業の黄金時代の間に1982年に私の父によって設立されました。当時の従業員はたった150人で、事業は機織だけでした。今では垂直統合も行い、1000人以上の従業員を抱え、月平均200万平方メートルの布を生産しています。家族から事業を引き継いだ第二世代として、中国やベトナムなどとの激しい競争に直面しました。これに対する弊社の主な戦略は、以前から弊社の強みであった制服や作業着用の布地に製品ポートフォリオを集中させることでした。今日の繊維産業で事業を成長させるには、自社の競走優位性をしっかりと理解し、その優位性を最大限に活かすためにリソースを配分する必要があります。

Nagasakti Kurnia 繊維工業は、競争の大きい地元の繊維業界内でどのように差別化を推進していますか?

当社は、新しい製造設備への投資にたいして積極的に取り組んでいます。資本集約が他産業なので、これはとても重要なことです。機会の導入は、自動化の拡大と効率性の向上を可能にし、近代化に躊躇している保守的な競合他社に対して競争上の優位性をもたらしてくれます。

インドネシアの継続的な経済発展についてご意見をお聞かせください。

インドネシアの繊維産業は斜陽産業であると認識している人がたくさんいます。しかし、私たちあ経験と観察から、それが間違いであると断言できます。しかしながら、業界が2つの課題に悩まされていることは事実です。ひとつは、多くの繊維企業が第一世代から第二世代への移行に苦労しているということです。多くの企業がバトンを次世代のリーダーに渡すことに苦労しています。ある意味では、若いリーダーがもたらす「変化」を拒んでいるのかもしれません。若いリーダーの多くは、海外留学し、経営に対して新しい考えを持っているので。インドネシア繊維産業の継続的な成長対する大きなハードルのひとつは、問題がマクロの要因ではなく、企業レベルの内部要因にあることです。ふたつめの課題は、インドネシアの多くの繊維企業の自己資本比率が良くないことです。このふたつの課題を抱えた事業は、中国の台頭にたいして準備ができていないといえるでしょう。

インドネシア政府にはビジネス環境の改善が期待されていますが、繊維産業の発展を推進するために新政権は何を重要視すべきですか?

多くの繊維会社が輸出に依存しているため、アメリカとの貿易関係の改善をすることが重要です。アメリカとは貿易協定がないため、マレーシアや韓国より輸出に大きな税金が課せられています。

この地域では大きな開発はできません。私たちは購買力が上昇している大きな消費者基盤が地元にあったことを「幸運」と受け止めねばなりません。

アメリカ市場に加えて、国際化という観点ではどの市場が鍵だと考えますか?

過去10数年と同様に、今はまだ国内市場に力を入れます。しかしながら、ルピーの下落により、日本やマレーシアなどへの輸出にも力を入れるようになりました。実際には、国際市場にはさまざまなビジネスチャンスがあります。とくに、人件費の高騰で中国の工場が軒並み閉鎖され、ガジェットなどの製造にシフトしていますから。これはインドネシアが、弊社が扱っている製品タイプの成熟した製造国として、繊維製造において世界の工場になれる可能性をもたらします。

私たちは、中国への輸出にも可能性を感じています。そのため、防汚布地や蚊忌避布地などの特殊な製品を開発していきます。

最先端機会への投資のほかに、Nagasakti Kurnia 繊維工業が行っている新製品開発と先端技術への取り組みについて教えてください。

布地の製造業は、トレンドや流行のスタイルに大きく影響されるビジネスではありません。そのため、当社の製品ポートフォリオはほとんど変わっていません。主に小学校や高校向けの制服の布地を生産しています。また、エアアジア(マレーシアの航空会社)や、プルタミナ(インドネシア共和国政府が株式を所有する国有の石油・ガス関連会社)、インドネシア空軍の作業着や軍服なども製造しています。このように、当社の技術革新は、新しい物的資本への投資を通じた効率性の改善に集中しています。

海外の投資家やパートナーとの関係について、御社はどのような立ち位置にありますか?

当社は、そのような機会を歓迎しています。また、2015年から2016年に上場し、多くの投資家を誘致しようとも考えています。このIPOは、バンドンに設立する予定の環境に優しくPLNへの依存が低い製造設備となる産業用不動産を設立する資金をもたらすでしょう。また、当社は紡績工場を設立し、より上流の製造過程にも進出する予定です。弊社は、資本と技術を提供してくれ海外企業との協力を求めています。弊社の強みのひとつは、ノウハウを提供してくれるパートナーとの協力など、学びに対する前向きな姿勢です。

最後に、グロバーバルビジネスガイドの読者に対して一言お願いします。

弊社は、インドネシアの繊維産業に投資を考えている方を歓迎します。インドネシアの繊維産業は、高まる世界的な需要と競合の撤退により弱まる競争により、台頭期に差し掛かっています。長期的な戦略を好む経営者や投資家はインドネシアの繊維産業で成功できるでしょう。